≪君はガルマになっていないか?≫
『認めたくないものだな−−』。30代の誰もが知っているシャアの名セリフ。しかし、セリフの奥にビジネスパーソンにとっての深い教訓が刻まれていることをキミは知っているか?
「龍馬に学べ? いや、シャアでしょ」──。
ネット世代のビジネスパーソンにとって、歴史上の偉人といえば、古代中国でもなく幕末の志士でもなく、ガンダムのシャア・アズナブルである。組織の中で自らの存在意義を考えつつ、ドズル、キシリアという派閥争いの中を泳ぎ回る。若くして昇進を重ねながらも、ニュータイプとしては一流ではないという自らの能力に苦悩する。人間、シャア・アズナブル。その考え方は数々の名言となって、ガンダムの世界の中で光り輝く。
今回はシャアの7つの名言を取り上げる。生き方、仕事を達成していく上で目の前の課題に対して、また組織内の自身のあり方について、ビジネスパーソンはどう考えるべきか。シャアのセリフを元に、「シャアの行動に学ぶビジネスパーソンの心得」を、『評伝シャア・アズナブル』の著者である皆川ゆか氏に聞いた。
『戦いとは、いつも二手三手先を考えて行うものだ』
シャアは大気圏突入時に、ホワイトベースに攻撃を仕掛けるという作戦を立案、実施している。この時期においては例を見ぬ作戦だった。燃え尽きるまでに戦闘可能な時間はわずかに2分──。評伝シャア・アズナブルでは、このときの戦闘の状況をこう記している。
このときシャアは2分間でホワイトベースを撃沈できなかった場合のことも考えていた。皆川氏は次のように説明する。
「例えばホワイトベースが大気圏に突入するとき、シャアは敵の側面に攻撃を集中させていました。こうすれば撃沈こそできなくても、軌道がずれてジオンの勢力圏である北米に降下させることができる──。この作戦などは、攻撃の方向を一方向に集中させるだけで、次の準備ができるわけです。無駄のない洗練された形で」
補給を待たずに突撃要員の招集を命じたシャア。副官のドレンが「補給艦の到着を待つのではないので?」いう質問に答えたセリフが『戦いとは、いつも二手三手先を考えて行うものだ』というものだ。同様に大気圏突入時の作戦も、まさに二手三手先を考えたものだといえる。この作戦を賞賛するドレンに対し、シャアは「戦いは非情さ」と答えた。
「つまり、常に二手三手先を考えるということは、二手三手先が出てこなかった作戦もあるということです。すごく無駄なことをしているわけです。考え方によっては。二手三手先を考えるという時間をきっちり取って用意しておく。そのための布石を打つ。それも、できる限り無駄にならないように」(皆川氏)
「最初の作戦が失敗したから二手目があるわけですが、『うまくいくだろう』という楽観で行動していない。無駄を承知で考えている。ただし行動としての無駄は最低限にしたい」
楽観で行動せず、二手目につながる一手目を無駄のない形で考える。ここにビジネスパーソンの行動指針につながる教訓が1つある。
『私もよくよく運のない男だな──』
ホワイトベース=木馬のサイド7への入港を補足したシャアが、ストーリー上の初セリフとして言ったのが、この言葉だ。「私もよくよく運のない男だな。作戦が終わっての帰り道であんな獲物に出会うとは……」
作戦が終わって弾薬なども尽きかけている状況で、敵の新造艦に出会う。人によっては、まさにピンチ。“運のない男”だと思うだろう。しかしシャアの自嘲は少し違う。普通の人がこんなの無理だろう──と思うものも、いや引いて見れば、別のものが見えてくるから全然不可能じゃない。ではこの自嘲するセリフからは、どんなことを読み取れるだろうか。
「状況を客体視するということです。シャアは、自分が物語の中にいるのを認識しながらシャアを見ているようなところがあります。『機動戦士ガンダム』という番組の登場人物であることを理解しながら演じているようなセリフです。後世の人が『シャアはこのときそう思った』と言うようなしゃべり方を自分でして、自己確認していくんです普通は逆転の発想といいますが、逆さまに見るのではなく、遠くから見る。状況全体を把握して、流れをコントロールする」(皆川氏)
シャアは仮面を常にかぶっているが、この仮面の効果もあるだろう。“シャア少佐”が彼にとってすべてではない。そこが余裕につながっている。
「『○○という会社の△△です』。このとき○と△が一致していないと辛いかということです。会社を定年退職すると惚けてしまう人もいます。それはアイデンティティをそこに持ってしまうから。もう少し距離を持てればいいんです。少なくともシャアは“シャア少佐”ではなくなっても、自我が崩壊したり惚けたりはしないはずです。自分というものの下にシャア少佐という存在があり、いろいろな役割が存在している。だから、客体視して自分の行動を冷静に見られる。自分自身に対して有益な助言もできる。距離を持って物事を見られる」
ピンチに陥ったとき「運のない男」と自嘲しながら、局面を一歩引いてみて、プラスに捉えられるかどうか。シャアの自嘲に学ぼう。
『認めたくないものだな──』
『認めたくないものだな……自分自身の、若さ故の過ちというものを』──。シャアのセリフの中でも、最も有名なものの1つといえるだろう。
サイド7で、勝手に暴発し連邦軍と戦ってしまう部下。ところがガンダムが起動してしまい、結果2機のザクが失われてしまう。部下の暴発を押さえられなかったこと、そして上司に報告をせず勝手に追跡して、2機のザクを失ってしまったシャア──。
「このときのシャアは全然反省していないんですね。過ちだと思う話し方をしていないんです。楽しんでいるというか、余裕がすごくある。マイナスをプラスに変えることをもう考えている。『この失敗をフォローしよう』というタイプではないんです」
「ビジネスパーソンでいえば、上司の判をもらわずに勝手に決済してしまった、それが焦げ付いてしまったという感じです。しかし、焦げ付きを隠しながら取り返せるバクチにいくという人ではなかった。殊勝に報告して、『自分が失敗したんですから、それだけ大きな案件です。追加補充をください』ということを言うわけです」
シャアが上司であるドズルに報告したときの流れはこうだ。まず「連邦軍のV作戦を発見しました」「よくやった。さすがシャアだな」とドズルがほめる。続いて「3機のザクを失いました」「何をやっておる!」「3機のうち、2機は連邦軍のモビルスーツにやられました」「なに、それはそんなにすごいのか?」
「この理屈です。ずるいですが。そして『補給をください』『そこまでのものだったら補給をやろう』──。人間としては微妙なところも感じますが、まぁこれは仕事のことだから、で割り切れるところもあります。仕事とプライベートの切り分けができる人はこんな感じかもしれません。『失敗しちゃってどうしよう。あぁ』とは思わず、自分は生きてるんだし能力もあるし、この失敗から逆に『よくやった』と言わせられるんじゃないか。そういう切り分けができる人なんだと思います」
失敗をチャンスに変える。こういったずるさもシャアに見習うべきところだろう。
『あれがか……見掛け倒しでなけりゃいいがな』
いったんの失脚ののち、南米・ジャブローへ降り立つシャア。攻撃部隊の新モビルスーツとして披露された「ゾック」を見て、シャアが言ったセリフが『あれがか……見掛け倒しでなけりゃいいがな』だ。
シャアは自身も現場の人間だ。自分で見たもの以外は信用しない。自分がスタンドプレイで出世してきたためか、部下のスタンドプレイも厳しく咎めることはしない。ただし、責任については厳しい。
「シャア自身は人に聞いたことは全然信用しない。自分から現場に出てしまう人ですね。部下から見たときには、『こうすれば弾は当たらない。こうすればいい』とやりかたは教えてくれるがが、でも自分でやれと突き放す。極めて本人次第のところがあります。でも部下は慕っている。それは成果主義なところがあったからじゃないでしょうか。細かいことをくどくど説明したり、縛ることはなく大枠で説明する。部下のスタンドプレイについても、ものすごく咎めるという形ではない」
「1年戦争の後半でマリガンという副官が付くんです。試作モビルアーマーのザクレロが出撃したとき、ザクレロがあることをシャアは知らないんですね。シャアはマリガンに、『自分は聞いてないけどどういうことだ?』と聞くと、マリガンは『仇を討つために彼は出て行ったんです』と答えるんです。対してシャアは、『そんなモビルアーマーがあることは私は聞いていない。後で責任は取ってもらうよ』といって不問にするんです。不問にするんだけど、こんなプレッシャーはない」
縛るんじゃなくてチャンスを与えてやる。奮い立つ人もいれば、プレッシャーを感じる人もいる。部下からすればこれをチャンスと捉えるかどうかだろうか。
『どうもおぼっちゃん育ちが身にしみこみすぎる』
圧倒的な戦力で木馬(ホワイトベース)を包囲することに成功したジオン軍。モニター越しにこれを見、「これなら必ず勝てる!」と叫ぶガルマ──。これを見たシャアがつぶやいたセリフが『どうもおぼっちゃん育ちが身にしみこみすぎる』だ。
木馬は避難民輸送の名目で休戦提案し、それによってジオン軍の包囲が完成した。当然、これを予想していたはずの木馬。何かの意図が隠されていると考えるべきだろう──。
「ガルマは浮かれちゃうところがあるんですね。文化祭の実行委員とかによくいるタイプでしょうか。サークル活動とか、わぁっと騒いで自分がすごい仕事をした気になってしまう人。友人としてはいいけれど(『君はいい友人だったが』)」
「シャアが客観視して物事を見るのに対して、ガルマは都合のいいようにものを見てしまう。本当の意味でプラスではなく、マイナス要素に目をつぶってプラスしか見ない。それがガルマですね。塩野七海のローマ人の物語で、世の中には自分の都合のよいことだけを見る人と、都合のよくないことまで見る人の2通りいるという言葉が出てきます。この二通りの対象が、まさにガルマとシャアなのです。都合の悪いことまで見ながら、『認めたくないものだな』と言う人間と、『これで勝てるぞ』と言ってしまう人間の差が、“お坊ちゃん育ち”という言葉に象徴されているのでしょう」
確かにガンダムは奥が深い物語だ。上司としてのシャア、そしてガルマとの対比の部分は全く同感。
シャアが客観視して物事を見るのに対して、ガルマは都合のいいようにものを見てしまう。本当の意味でプラスではなく、マイナス要素に目をつぶってプラスしか見ない。それがガルマですね。塩野七海のローマ人の物語で、世の中には自分の都合のよいことだけを見る人と、都合のよくないことまで見る人の2通りいるという言葉が出てきます。この二通りの対象が、まさにガルマとシャアなのです。
最近さ、自分に都合のよいことしか観ない人間多すぎだよね。
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メンタルクリニックと消えない虚しさ初めまして。私も現在、心療&精神内科に通院しています。(入院歴もあります)一条さんの気持ちよくわかります。私もかつて、もやもや感や劣等感などなど、さまざまな気持ちに悩まされmickeyうーん・・・いらっしゃいませ。確かに腹たちますよね〜〜…まあ、どうしようもないんですけど。お互い無理せずほげーっといきましょう(笑)かすみうーん・・・はじめましてはじめまして。私も4月で傷病給付金がきれる「夜空」です。好き好んでこの病気になったわけではないのに、1年半しかもらえないのは辛いです。通院するのも面倒です。原因夜空3年目のメンタルクリニックご訪問ありがとうございます。よろしければ、またおいでくださいませ。かすみ3年目のメンタルクリニックこんにちは。ブログペットでお世話になっている蝶と申します。今頃ご挨拶のお返事を書かせていただいておりますのでお暇があったら見に来て下さいませ。さて、私もメンタルクリニックに■暗黒蝶■きょうかすみは(BlogPet)はじめまして。先日自分は自己反省のブログを始めたばかりなのですが、もしよかったら私のブログに遊びに来て下さい。よろしくお願いします。tabahiko